このカテゴリでは、旅行、生活、留学などでスペインに初めて行く人を対象に、まず知っておいた方がいい話を書いていきます。
そして今回のサブタイトルですが…
〜お客さん、パエリアじゃなくてパエージャです〜
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お昼ご飯の探し方
旅行で海外の街を訪れたときの最大の楽しみのひとつはお昼ご飯、という方も多いでしょう。私もそのひとり。
では、もしもまだ慣れないスペインの街でお昼ご飯を食べるとなったら、どんな風に探すのがいいのでしょう?
私の場合ですが、Google Mapで検索してみます。…おい、当たり前だろうと言われるのはごもっとも。ただ、このときにどんなキーワードで探すのかが重要。
「お昼ご飯なら、レストラン」ということで、レストランはスペイン語でrestaurante(レスタウランテ)なのでそのように打ち込んで検索するのも…悪いとは思いません。ただ、場所にもよりますがレスタウランテはどちらかというと、ちょっと高級な食事をする雰囲気のところが多いので、ひとり40〜50€かかってしまうことも。
では、どんなキーワードで探すのがおすすめかと言うと、bar(バル)、 cervecería(セルベセリーア)またはtaberna(タベルナ)といったあたりです。
まず、barは最近日本でもこの言葉で営業するお店も増えてきましたが、いわゆる一般的な居酒屋です。cerveceríaは、スペイン語でビールという意味のcerveza(セルベッサ)から来ているので、当然ビール推しの居酒屋。夏の暑い日に観光して、お昼はビールが飲みたーい、というときにはcerveceríaを中心に探してみるのもいいでしょう。
もうひとつ、tabernaというのは、タベルナと言いながら食べられるところです(スペイン好きな人の定番ダジャレです…すいません)。barなどに比べて、食事を重視している「居食屋」的なものだと思ってください。
これらのキーワードでざっと探してみて、コツとしてはそれらが密集しているエリアにアタリを付けること。いくらGoogleの口コミ評価で4.5以上など付いているお店があっても、ポツンと一軒のみで周りに他のお店がない場合、もしそのお店に何らかの理由(臨時休業、満席など)で入れなかったときのつぶしがききません。なので、数軒立ち並んでいるエリアを見つけて、あとは実際にそこまで行って外からお店の雰囲気を見つつ決めるのがいいと思います。
お昼ご飯のエリア
では、次にその「アタリを付けられそうなエリア」が複数あったときは、どんな基準で選んだらいいんでしょう?
以下にいくつか私なりに思う特徴をまとめてみます。
メイン観光スポットの近く
メイン観光スポットというのは、その街の名前で画像検索したときにだいたいヒットしてくる写真の場所。それはカテドラルかもしれませんし、塔かもしれませんし、橋かもしれません。
そして、これはどこの国でもそうですが、たくさんのお店がひしめいていて、割りとお店も探しやすいです。
メリットとしては、英語メニューがあったり、スタッフが英語で接客してくれたり、観光客にとってハードルが低いこと。
デメリットは、値段が割高になりがちなことと、観光客ダマシのステレオタイプ料理が多いこと。スペインは各地域ごとにその地域独自の料理があって、それを食べるのも楽しいはずなのですが、「スペインといえばパエリアでしょ!」「スペインといえばガスパッチョでしょ!」みたいな、その地域と関係ない当たり前料理に満ち溢れているお店もあります。そして、さらにひどいところは、「これ、冷凍食品?」的に大量生産、大量レンチンで提供されるようなものしか出てこないこともあります。
もちろんそういったお店は一部ではありますが、少し注意が必要です。
Plaza Mayor(プラサ・マジョール)の近く
スペインの大きな街には、だいたいPlaza Mayorと言う「中央広場」があります(私の好きなセビージャは、なぜかPlaza Nueva(プラサ・ヌエバ)というのがこれにあたるんですが)。そして、だいたい四角いです。
この中央広場周辺は、割りと飲食店が集まっていて、地元の人が利用するお店も多く、良いお店が多い印象です。
どうしても人が集まるところなので、価格帯は少し高めですが、観光客でごった返しているメイン観光スポット周辺よりはちゃんと現地の地元料理が食べられると思います。
Plaza Mayor以外のPlazaと名のつく少し広めの広場があれば、そういったところの周辺も良いお店があったりします。地図で見て、ポッカリ建物がない部分があればそこです。
たとえば、セビージャのPlaza de San LorenzoやトレドのPlaza de Zocodoverなど。
旧市街/新市街
スペインの大きな都市は、だいたい旧市街と新市街に別れています。旧市街は昔、城壁に囲まれていた地区で、街の地図を見てなんとなーく楕円形や多角形でぐるっと街を囲むような大きな通りが見えてきたら、多分それです。旧市街は道が狭くて不規則にうねうねしていて、逆に新市街は真っ直ぐな道で仕切られた碁盤の目のような形をしているので、そのあたりからも判別できます。
城壁が一部残っている都市ならGoogle Map上で城壁を意味するスペイン語、muralla(ムラージャ)で検索してみても分かるかと思います。
そして、肝心のお昼ご飯のお店探しという観点では、まさに新旧そのままで、旧市街地には歴史のありそうな伝統的なお店が多く、新市街には割りとキレイで新しめなお店が多い印象です。ずっと地元の伝統料理ばかり食べていて飽きてしまうという場合は、たまには新市街でお店探しをしてみるのもいいかもしれません。
お店に入ったら
ようやくめぼしいお店を見つけたら早速入ってみましょう。スペインではテラスがあるお店もよくあるので、席が空いていたら特に店員さんに案内されるでもなく適当に座って大丈夫です。外が暑すぎる、寒すぎるなどあれば、店内にふらふらっと入っていきましょう。
テラス席にせよ店内にせよ、店員にまずはHola!(オーラー)と声をかけましょう。店員もHola!と返して来て、人数を聞いたり店内の席に案内してくれたりします。このあたりは日本と変わらないので、スペイン語/英語などでコミュニケーションを取りましょう。
そして、ここからは店員の対応として、大きく2つのパターンがあります。
いきなり飲み物の注文を取りにくる場合
テーブルに着くなり、いきなり "De beber?(デ・ベベール?:飲み物は?)" と聞いてくる店員もいます。飲みたいものがなんとなく決まっている場合は、ビールならCerveza(セルベッサ)、ワインならVino(ビノ)と頼みましょう。ノンアルコールの場合は、水がagua(アグア)、清涼飲料水がrefresco(レフレスコ)なので、それでなんとかなると思います。
Carta(カルタ:メニュー)を持ってきてくれる場合
スペイン語でメニューのことはCarta(カルタ)と言います。日本でカルタといったら、お正月にやるあれですが、あれはもともとポルトガル語のCarta(カルタ:カードのこと)から来ていて、こういったカード的なものや手紙など、「紙のしっかりしたヤツでなんかいろいろ書いてあるもの」全般のことをCartaと言います。スペイン語とポルトガル語は共通している単語も多いので、この場合も同じ単語です。
話を戻して、そのCartaなるメニューをもらい、注文していきましょう。そして、ここでやや話がややこしくなるのですが、Cartaの中にMenú(メヌー)というのがあれば、それは定食です(字面はメニューですが、前述のとおりメニューはCarta…ややこしい)。このあたりは別の記事でまとめますが、お昼のランチ定食セット的なものとしてMenú del díaというものがあって、これがあれば頼んでみるのもおススメです。
もしもMenú del díaがなければ、あとは辞書片手に調べたり、Googleの翻訳機能などを頼りにがんばって頼みましょう。もちろん、英語メニューを出してくれるお店も多いです。
難しいなぁという場合は、ものすごくざっくりと以下にまとめましたので、ここから好みのものを店員に伝えておススメ(recomendación:レコメンダシオン)を聞き、それを頼むのもいいと思います。
- 肉:carne(カルネ)
- 鶏肉:pollo(ポジョ)
- 豚肉:cerdo(セルド)
- 牛肉:ternera(テルネーラ)
- シーフード:mariscos(マリスコス)
- サラダ:ensalada(エンサラーダ)
- 米:arroz(アロス)
- デザート:postre(ポストゥレ)
- ケーキ:tarta(タルタ)
- プリン:flan(フラン)
- アイス:helado(エラード)
より細かくは、別の記事にまとめましたので、そちらも参照してください。
最後に
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