スペインめもら

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【スペイン旅行のしおり】街中の公共設備

このカテゴリでは、旅行、生活、留学などでスペインに初めて行く人を対象に、まず知っておいた方がいい話を書いていきます。

そして今回のサブタイトルですが…

〜受け流すのは…そっちじゃない!〜

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トイレ事情

いきなり冒頭からキレイでない話で恐縮ですが、公共の場のトイレについて。スペインというよりも、海外のトイレはそもそもあまりキレイではありません。というよりも、日本のトイレがキレイすぎるだけかもしれません。ただ、これはあくまで個人的な印象ですが、2011年に初めてスペインに行ってから何度か行くうち、年々キレイになってきている気がします。

ちなみに、トイレはbaño(バーニョ)もしくはaseo(アセオ)、servicio(セルビシオ)などと言います。bañoは、家にあるお風呂とトイレを含む部屋のことを指すことが多いので、お店や公共施設などではaseoやservicioと言うことの方が多いですかね。とはいえ、どちらでも通じます。

そもそも街を散策中にトイレに行きたくなった時、スペインでは昔はカフェやバルなどに、特に飲食などしないのにトイレだけ借りに入るということも割りとできました。それが、最近は以下のような張り紙や看板ではっきりと「利用客以外のトイレ使用はお断りします」というところも増えてきました。やはり、コロナの影響でしょうか。

  • baños sólo para clientes
  • baños uso exclusivo para clientes

さて、その辺のお店のトイレにふらっと入れないとなると、日本でもそうですが次に探すのは駅などの公共施設、またはデパートなどの大きな商業施設ではないでしょうか?スペインでもそのあたりは変わらないのですが、なんとスペインの一部の駅には有料トイレなるものが存在します。実は日本でも最近、出てきているようです(私は池袋駅で見たことがあります)。

この有料トイレ、マドリードのアトーチャ駅やバレンシアホアキン・ソロージャ駅など、高速鉄道が止まる大きな駅で見かけることができるのですが、常に掃除の方が常駐で立っていて、利用者が利用したそばからキレイに掃除してくれます。

値段は、2024年春に行った時でアトーチャ駅、ホアキン・ソロージャ駅ともに 1 € でした。もちろん、併設されている赤ちゃんトイレもキレイでした。注意点として、場所によっては有料トイレの近くに両替機がなかったりするので、駅に行く前にお札を崩して 1 € 硬貨を作っておいた方がいいでしょう。

アトーチャ駅の有料トイレ(2024年)

有料トイレに入るための券売機(2017年)※この当時は0.60€でした

それから、どうでもいいことなのですが、スペインの便器の便座は下ろすときに何の緩衝装置もないので、ものすんごい「バーーーーン!」ってなります。やってみると分かります(やらなくてもいいですが 笑)。スペインに着いたばかりの時は、いつもこれを忘れていて便座バーーーーンで鼓膜かなりやられます(笑)。

毎日いろいろ壊れている

とにかく、常にいろんなものが壊れていて、笑います。バスターミナルのドア、トイレのハンドドライヤー、駅の自動券売機…。思い出すだけでもキリがありません(笑)。壊れているものには、以下のような張り紙があります。

  • Fuera de servicio
  • No funciona
  • Está averiado/a

どこだったか忘れましたが、駅のトイレで便器が5つ中3つ壊れていて長蛇の列。仕方なく、駅構内の反対側にあるトイレにいったら、今度は5つ中2つが壊れて使用禁止になっていました。

とあるマドリードのホテルでも、朝食会場に2つあるコーヒーメーカーのうちのひとつが壊れていて、従業員が「こっちは壊れているから、もうひとつの方を使って」と必死に並んでいる人を誘導していました。そのうち、もうひとつの方も調子が悪くなり…。スペイン人にとって、朝食後にコーヒーを飲めないのは死活問題なのでもう大変な騒ぎ。従業員がわらわらと出てきて「オレはこっちを見るから、おまえはあっちが動かないか確認してくれ」「どうしたどうした、やっぱりオレが見る、貸せ」という感じで、優雅に朝ごはんを食べている横で、ガツンガツンと何かを叩いてみたり、スイッチを入れ直してみたり(笑)…。

そして、なんでこんなにモノが壊れているのか…。個人的に考察すると以下の2つかなと思います。

  1. 公共のモノをあまり大事にしない
  2. 壊れてから修理までに時間がかかる

1. は、スペイン人のあまり良くない部分かもしれませんが、とにかく街中にgrafiti(グラフィティ:落書き)があったり、そのあたりに置いてあるモノを勝手に使ったり。日本人がモノを大切にする国民性だけに、このあたりは文化の違いも感じます。

そして、2. のように何かを修理するまでの時間も長め。日本だと、「承知しました。今日中になんとか修理を手配しますが、最悪2~3日お待ちいただくことになるかもしれません」なんていう迅速・適時なサービスとは違って、「OK、担当者がバケーション中なんで、来月でいいかな?」というようなスピード感でしか物事が進みません。私もRenfe(レンフェ:スペインの国鉄)にチケット購入後の問い合わせをしたのですが、返信が来るまでに1か月ほどかかりました。

「壊れているよ」の表示その1(2024年)

「壊れているよ」の表示その2(2024年)

信号と自転車専用道

次は街に出てみましょう。歩いていると当然見かけるのが信号。ほとんど日本の信号と同じですが、車用の信号機が歩行者信号のすぐ上にあるところが多いです。

車用の信号と歩行者用の信号(2017年)

この信号の注意点としては、点滅時間が短いことです。日本だと点滅してから5秒前後、大きな通りだと10秒近くしてから赤になりますが、スペインの点滅は本当に2、3秒。しかも、歩行者信号が赤になってから車用の信号が青になるまでの間隔は日本よりも短いので、あっという間に車道が青になります。なので、点滅したら無理して渡るのはやめましょう。朝夕のラッシュ時などは飛ばしてる車も多いので結構危ないです。

あと、知っておくと何かの時に役立つかもしれませんが、青信号はスペイン語でverde(ベルデ:緑)です。azul(アスール:青)といっても通じません。これは、日本語の青と緑の呼び方にまつわる歴史的な背景が絡んでいるのですが、長くなるので気になる方は各自で調べてください(笑)。

そして、信号とともに注目したいのがcarril bici(カリル・ビシ:自転車専用レーン)。

セビージャの歩道にあるcarril bici(2017年)

大都市には結構どこにでもあって、うっかりここを歩いてると、結構なスピードで自転車が飛ばしてきますので本当に危ないです。最近では、自転車よりもpatinete(パティネーテ:電動キックボード)が大流行中ですので、常にすごいスピードでそれらが行きかっています。

しかも、セビージャなどの石畳の道が多いところでは、以下の写真のように道に鋲が打ってあるだけだったりしますので、結構分かりにくいです。これも注意が必要です。

セビージャの街中のcarril bici(2017年)

それから、車や自転車は右側通行なので、道を渡るときはまず左から車が来ます。これ、どうしても日本のクセで右に注意を払っちゃいますが、スペインではちゃんと左を見て確認してから渡らないと、近くまで車やpatineteが来ていても気が付けないので危ないです。

景色や建物に見とれて事故らないよう、気をつけて街中を歩きましょう。

ゴミ箱

日本と違い、ゴミ箱が街中のいたるところにあります。もう、それはそれは日本の電信柱と同じぐらいの間隔で。私は日本でスペイン人観光客のボランティア・ガイドもしているのですが、訪日したスペイン人に必ず聞かれるのが「どうしてこんなにゴミ箱がないのか?」という質問。

おそらくは、昔の地下鉄サリン事件のときに不審なものが投げ込まれないようにと、ほとんどの場所から撤去されたのがはじまりだと思いますが、本当に日本の街中にはゴミ箱がありません(最近ではコンビニの店頭のものも店内に移動されていますしね)。

そして、皮肉なことに、ゴミ箱のない日本の方が街がキレイで、ゴミ箱がたくさんあるはずのスぺインの方が道端にゴミが散らかっている。これも国民性の違いなのか、面白い対比です。

街灯の下にあるごみ箱(2017年)

そしてこのゴミ箱、よほど危険物などでない限り基本的にはなんでも捨てられるんですが、たまにenvaso(エンバソ:容器)と書いてあるものもあります。だいたい黄色く縁どられていたりするので、それでも見分けがつくのですが、これはビン・缶・プラスチック容器の専用ゴミ箱。こういうところはスペインでもきちんとリサイクルを考えて分けられていたりしますので、分別に協力して捨てるようにしましょう。

エレベーターと階の表記

これも日本から観光で行った際に最初に気が付いて驚くことのひとつですが、スペインは2階が1階です。何を言っているの?という感じですが、地上の階は0階もしくは、planta baja(プランタ・バハ:地上階)という言い方をします。

そのため、ここもひとつのハマりポイントなのですが、エレベーターに乗った際に [B] と書いてあったら、それは地下(英語でいうbasementでB)ではなく、Planta BajaのB、つまり日本でいう1階です。

では、地下の階はというと、地上階が0階なのでマイナスで表記します。ということで、以下の写真のような形になります。

スペインのエレベーターには0階がある

あともうひとつ、これも大きな問題ではありませんが、日本のエレベーターによくある「閉じる」ボタンがないことが多いです。スペイン人はそこまで急いでいないから必要ないのかなと、個人的にはそれで納得していますが、それでも急いでいるときはあるっちゃありますよね。そんなときは、その行先の階数ボタンをもう一度押すと閉じるようです。この辺りは、エレベーター個別に仕様が違うようなので、一概にすべてがそうとは言えませんが、試してみる価値はありそうです。

最後に

ということで、この記事ではスペインの街にある公共の設備について書いてきました。日本といろいろ違う部分が多いので、慣れるまでは戸惑うことも多いかと思います。スペインに旅行などで初めて行く予定の方は、ぜひこの記事を読んで、初めてのスペインの街中で車にひかれたり、エレベーターで目的階にたどり着けなかったりしないよう、役立てていただければと思います。

最後にサブタイトルの伏線回収ですが、一昔前、お笑い芸人で「右から来たものを左に~」というギャグでちょっとブレイクした人がいましたね。懐かしすぎて知らない人も多いかも…。このギャグ自体まったく車とは関係ないですが、スペインでは左から車が来るので「左から来たものを右に受け流し」てから道を渡るようにしてください。スペインに行ったら「ムーディー○山さんの逆」と覚えておけばいいわけです。

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